帰りの電車で、鞄を開ける。
底のほうに、3ページで止まったビジネス書が入っている。
買ったのは先月。本屋で目次を眺めて、「これなら変われる」と思ったはずなのに。
「これを読み終えるまで、次の本は買っちゃだめだ」
そう決めたのに、ページは進まない。
読み放題のKindle+も、前から気になってはいる。でも、登録の手前で止まってしまう。

どうせ読まないのに、月980円払うのはもったいなくて…。
そんな迷い、ありませんか?
安心してください。読めないのは、根気が足りないからではありません。
変えるのは、本との付き合い方だけです。
この記事では、Kindle+の料金とデメリットを正直にまとめます。
そのうえで、積読グセのある私が続けられた使い方をお伝えしますね。
「Kindle+ 元取れる」で検索していたころの私
会社員だったころ、課長に勧められた本をよく買っていました。
段取りの本・話し方の本・メールの本。
どれも最初の数ページで止まり、会社の机の引き出しへ。読みかけは、いつの間にか7冊になっていました。
そんなときに知ったのが、Kindle+です。
夜中に「Kindle+ 元取れる」で検索して、「1冊読めば元が取れる」という記事にうなずく。その日のうちに登録しました。
ところが、最初の1か月で開いたのは1冊だけ。それも途中までです。
「元を取らなきゃ」
そう思うほど、アプリを開くのが重くなる。
読み放題が、もうひとつの「読まなきゃ」になっていました。
Kindle+とは?〜料金と仕組み
Kindle+は、Amazonの電子書籍の読み放題サービスです。
月額料金だけで、対象の本を追加料金なしで読めます。
基本的な仕組みは、次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 料金 | 月額980円 |
| 読める本 | 500万冊以上(マンガ・雑誌・洋書を含む) |
| 無料体験 | 初回30日間 |
| 同時に借りられる数 | 最大20冊(返却期限なし) |
| 読める端末 | スマホ・タブレット・PC・Mac・Kindle端末 |
Kindle端末は、なくても大丈夫。スマホに無料のKindleアプリを入れれば、その日から読めます。
対象になるのは、Kindleストアで「Kindle+」のマークが付いた本です。
借りられるのは、一度に20冊まで。21冊目を読みたくなったら、どれか1冊を返します。
返却期限はないので、急いで読む必要もありません。
Prime Readingとの違い
Amazonプライム会員なら、Prime Readingという読み放題も使えます。
名前は似ていますが、中身は別ものです。
- Prime Reading
-
- プライム会費の範囲で読める
- 一度に10冊まで
- Kindle+の本の一部が、入れ替わりで並ぶ
- Kindle+
-
- 月額980円が別にかかる
- 一度に20冊まで
- 対象は500万冊以上
プライム会員なら、まずPrime Readingで「スマホで本を読めるか」を試すのもひとつの手です。
読みたい本が見つからなくなってから、Kindle+に進んでも遅くありません。
メリット・デメリットと、合う人・合わない人
Kindle+のメリット
メリット1つ目は、合わなければ返せること。
買った本だと、合わなくても「もったいない」が残ります。読み放題なら、10ページで返してもお金は減りません。
2つ目は、本・マンガ・雑誌をまたいで読めること。
ビジネス書に疲れたら、雑誌をめくる。その日の気分で切り替えられます。
3つ目は、スマホで5分から読めること。
通勤の電車でも、昼休みの残り5分でも。鞄に本がなくても、続きを開けます。
Kindle+のデメリット
デメリットの1つ目は、新刊や人気作が対象外のことが多い点です。
読みたい本が決まっているなら、登録の前に、その本が対象かどうかを検索しておきましょう。
2つ目は、対象の本が入れ替わること。
今月読めた本が、来月は外れていることもあります。ただ、借りている本は返すまで読める、とAmazonは案内しています。気になる本は、早めに借りておくと安心です。
3つ目は、解約すると借りた本も読めなくなること。
読み放題は、本を買うのとは違います。解約して次の請求日を過ぎると、借りていた本は開けなくなる。手元に残したい1冊は、買うしかありません。
Kindle+が合う人・合わない人
ここまでをまとめると、向き不向きはこう分かれます。
- 合う人
-
- 買った本が、つい積読になる
- ビジネス書や実用書を、広く浅く読みたい
- 雑誌をパラパラめくるのが好き
- 合わない人
-
- 新刊を、発売日に読みたい
- 読みたい本が、もう決まっている
- 文字を読むより、耳で聞くほうが続く
耳で聞くほうが続くなら、Audibleも候補になります。


読めなかったのは「元を取らなきゃ」のせい
メリットとデメリットを並べましたが、私がいちばん伝えたいのは別の話です。
引き出しの7冊も、1か月に1冊しか開けなかったことも。原因は、根気ではありませんでした。
「買ったら最後まで読む」という前提のほうです。
合わない本で止まると、次の本に進めない。進めないまま、「読まなきゃ」だけが積み上がっていく。
読み放題に登録してからは、そこに「元を取らなきゃ」が上乗せされていました。
服を買うときは、試着してから決めますよね。
なのに本は、買ってから合うかどうかを確かめていたんです。
Kindle+は、いわば「本の試着室」。
数ページめくって、合わなければ戻す。それで終わりです。
読み放題は、たくさん読むための道具じゃありません。
合わない本を、気持ちよく手放すための仕組みなんです。
今日からできる「お試し3冊ルール」
試着室の使い方は、先に決めておくとラクです。
私がたどり着いたのは、「お試し3冊ルール」。やることは3つだけです。
- 毛色の違う本を3冊借りる(例: ビジネス書・実用書・雑誌)
- 1冊につき10分だけ読む。通勤や昼休みで足ります
- 続きが気になった1冊だけ残し、ほかの2冊は返す
大事なのは、3つ目。
返すのは、失敗ではありません。合わない本を、試着室で見つけられただけです。
このルールにしてから、最初の3か月で読み終えた本は5冊。1冊を途中で止めていたころの私には、考えられない数でした。



「返していい」と決めるだけで、ずいぶん気がラクになるんですね。
ひとつだけ注意を。
無料体験は、終わると自動で月額980円に切り替わります。
「あとで考えよう」は、私のような人間には通用しません。だから、登録したその日にカレンダーへ予定を1つ入れてください。
予定の名前は「Kindle+を続けるか決める」。日付は、無料体験が終わる3日前です。
迷ったら、先に解約しておいても大丈夫。Amazonのヘルプによると、解約しても次の請求日までは読めます。
登録と解約の手順
最後に、始め方とやめ方です。
どちらも、スマホで5分あれば終わります。
登録の手順
- Amazonにログインして、Kindle+の登録ページを開く
- 表示されたプランを選ぶ(初めての人は30日間の無料体験)
- 支払い方法を確かめて、登録を確定する
登録できたら、スマホにKindleアプリを入れましょう。「Kindle+」のマークが付いた本なら、本のページからそのまま借りられます。
時期によっては、数か月が割安になるプランが出ていることも。登録画面で、料金と期間を確かめてから選んでください。
解約の手順
- Amazonにログインして、「Kindle+会員登録を管理」のページを開く
- 「会員資格」の欄で「メンバーシップを解約」を選ぶ
- 画面の案内に沿って、解約を確定する
Androidのアプリから登録した人は、Google Playの「サブスクリプション」から解約します。
解約するほどではない月は、1か月だけ一時停止もできます。ただし、無料体験中とキャンペーン中は使えません。
まずは今日、気になっていた本を1冊、10分だけ開いてみてください。
合わなければ、返していいんです。







