夜、ベッドでビジネス書を開く。
1行目を読んで、もう一度同じ行を読む。3回目で、まだ何も頭に入っていないことに気づく。
結局2ページで閉じて、手はスマホへ。
「また今日も、進まなかった」
耳で聴くAudible(オーディブル)も、前から気になってはいる。でも、登録の手前で止まってしまう。

聴き流して終わりそうで、月1,500円はちょっと迷います…。
この記事では、Audibleの料金と2つのプランを、デメリットも含めてまとめます。
そのうえで、気が散りやすい私でも聴いた内容が残った使い方をお伝えしますね。
「オーディブル 頭に入らない」で検索していたころの私
会社員だったころ、課長に勧められた本をよく買っていました。
ところが、目で追うと同じ行を3回読んでしまう。ページは、いっこうに進みません。
通勤は片道40分。時間はあるのに、満員電車では本を開けない。
そこで登録したのが、Audibleです。
「耳なら、つり革につかまったままでも読める」
最初の1週間で聴いたのは、合計5時間。SNSを眺めながら、1倍速で流していました。
週明け、課長に聞かれます。
「あの本、どうだった?」
答えようとして、言葉が出てこない。5時間も聴いたのに、1行も思い出せませんでした。
その夜、「オーディブル 頭に入らない」と検索しながら思ったんです。
「やっぱり自分には、本そのものが向いてないのかも」
それでも、退会の手続きはしませんでした。
あとから分かったのは、原因が私の頭ではなかったこと。種明かしは、この記事の後半でお伝えします。
その前に、Audibleがどんなサービスなのかを整理しておきますね。
Audible(オーディブル)とは?料金と2つのプラン
Audibleは、Amazonのオーディオブックサービスです。
プロのナレーターが朗読した本を、スマホのアプリで聴けます。ビジネス書・小説・自己啓発書まで、ジャンルは幅広め。
プランは2つあります。
| 項目 | スタンダード | プレミアム |
|---|---|---|
| 月額 | 880円 | 1,500円 |
| 聴ける本 | すべての作品から毎月1冊 | 数十万以上の対象作品が聴き放題 |
| 使わなかった月の分 | 翌月に持ち越せない | ― |
| 単品購入の会員割引 | なし | あり(非会員価格の30%引き) |
| 無料体験 | 30日間 | 30日間 |
無料体験は、新規の対象者なら使えます。終わると、選んだプランの月額で自動更新。やめたいときは、いつでも退会できます。
聴く本は、アプリにダウンロードしておくことも可能です。
電波の弱い場所でも、途切れずに聴けますよ。
スタンダードとプレミアム、どちらを選ぶ?
迷ったときの目安は、ひと月に聴く冊数です。
- 聴きたい1冊が決まっている
-
→スタンダード
- 月に2冊以上聴く・いろいろ試したい
-
→ プレミアム
スタンダードの強みは、「すべての作品」から選べること。聴き放題の対象外の本も、毎月の1冊に選べます。
ただし、2冊目からは単品で買うことになる。月に2冊以上聴くなら、プレミアムが向いています。
それでも決めきれないなら、無料体験はプレミアムで始めてみてください。
30日のあいだに聴き終えた冊数を数えて、終わる前に決めればいいんです。
- 2冊以上 → プレミアムを続ける
- 1冊 → スタンダードに替える
- 0冊 → 退会する
聴き放題でいくつか試すうちに、自分に合うジャンルや声も見えてきます。
メリット・デメリットと、合う人・合わない人
登録してから「思っていたのと違う」とならないように、いい面も弱い面も、まとめて並べておきます。
Audibleのメリット
メリットの1つ目は、手と目がふさがっていても読書が進むこと。
満員電車のつり革・食器洗い・朝の散歩。本を開けない時間が、そのまま読書の時間に変わります。
2つ目は、文字が頭を滑る日でも、声が先へ運んでくれること。
目で読むと、同じ行で止まってしまう。耳なら、ナレーターが一定のペースで読み進めてくれます。再生速度も、自分に合わせて変えられますよ。
3つ目は、合わない本をすぐ手放せること。
プレミアムなら、対象作品を何冊聴いても月額は同じ。10分聴いて合わなければ、次の本へ移ればいいだけです。
Audibleのデメリット
デメリットの1つ目は、本をあまり読まない人には割高なこと。
年に数冊なら、月1,500円は重く感じるはず。その場合は、月880円のスタンダードか、聴きたい本だけの単品購入で足ります。
2つ目は、図や表を見られないこと。
ビジネス書の図解は、耳だけではつかみにくい。気になった箇所へ戻る拾い読みも、紙ほど気軽にはいきません。
3つ目は、退会すると聴けなくなる本があること。
聴き放題で追加した本も、スタンダードで毎月選んだ本も、退会すると鍵が付いて開けなくなります。手元に残るのは、単品で買った本だけです。
合う人・合わない人
ここまでをまとめると、Audibleの向き不向きはこう分かれます。
- 合う人
-
- 本を開くと眠くなる・文字が頭を滑る
- 通勤・家事・散歩の時間が毎日ある
- 気になる本を、次々と試してみたい
- 合わない人
-
- 図や表を見ながら、じっくり学びたい
- 本は年に数冊で足りる
- 耳で聴くより、目で読むほうが続く
目で読むほうが続くなら、Kindle+(Kindle Unlimited)も候補になります。


聴いても残らないのは「組み合わせ」のせい
ここで、課長に何も答えられなかった夜の話に戻ります。
5時間聴いて、1行も残らなかった理由。記憶力のせいではありませんでした。
原因は、聴きながら何をしていたか、です。
あの1週間、私はSNSを眺めながら聴いていました。目で文字を追いながら、耳でも言葉を追う。頭の中で、言葉どうしが取り合いになっていたんだと思います。
試しに、同じ章を朝の散歩で聴き直してみました。
帰り道、要点を2つ口に出せたんです。
ラジオを思い浮かべると、分かりやすいかもしれません。
ラジオを聴きながらメールを書くと、どちらかが止まりますよね。でも皿洗いなら、話を最後まで追えます。
手は動いているけれど、頭は空いている時間。そこが、Audibleの「指定席」です。
頭に入らないのは、才能の問題じゃありません。
何をしながら聴いていたかを、思い出してみてください。
今日からできる「ながら聴き3点セット」
指定席が分かれば、あとは座らせ方を決めるだけ。
私が落ち着いたのは、「ながら聴き3点セット」です。
- 組む作業を1つだけ決める(例: 通勤の行き・食器洗い・朝の散歩)。メールやSNSなど、言葉を使う作業とは組まない。
- 最初は1倍速で15分。作品ページのサンプルで、ナレーターの声が合うか確かめてから選ぶ。
- 聴き終えたら、残った一言をスマホのメモに1行だけ書く。
いちばん手応えがあったのは、3つ目です。
1行書くと決めておくと、耳が自分から言葉を拾いにいく。書いたメモは、読み返さなくてもかまいません。
課長の本は、最初の数日だけ15分で止めました。慣れてからは、通勤の行きの40分をまるごと使う。
平日の2週間で、聴き終えました。メモは10行です。
感想を伝えると、課長に笑われました。
「ちゃんと読んだんだな」



「組む作業を決める」だけなら、今日からできそうです。
ひとつだけ注意を。
無料体験は30日で終わり、自動で月額に切り替わります。
だから登録したその日に、カレンダーへ予定を1つ入れておきます。
予定の名前は「Audibleを続けるか決める」。日付は、無料体験が終わる3日前です。
当日は、前の章の目安(2冊以上・1冊・0冊)に当てはめるだけ。5分あれば決められます。
無料体験の始め方と退会の手順
最後に、Audibleの始め方とやめ方です。
どちらも、スマホで5分あれば終わります。
無料体験の始め方
- Audibleの登録ページを開き、Amazonのアカウントでサインインする。
- プランを選ぶ(迷ったらプレミアム。無料体験の表示があるか確かめる)。
- 支払い方法を確かめて、登録を確定する。
登録できたら、スマホにAudibleのアプリを入れましょう。同じAmazonアカウントでサインインすれば、その場で聴き始められます。
時期によっては、数か月が割安になるキャンペーンが出ていることも。登録画面で、料金と期間を確かめてから選んでください。
退会の手順
- スマホかパソコンのブラウザでAudibleのサイトを開き、サインインする
- 「アカウントサービス」を開き、会員プランの欄にある退会手続きのリンクを選ぶ
- 画面の案内に沿って進み、退会手続きを完了する
気をつけたいのは、iPhoneのアプリからは退会できないこと。アプリを消しても、退会にはなりません。
Androidのアプリなら、「プロフィール」→「アカウント」から会員プランの管理に進めます。Google PlayやApp Store経由で登録した人は、それぞれのサブスクリプション設定から解約してください。
退会するほどではない月は、プレミアムなら休会もできます。期間は30日・60日・90日から選べて、12か月に1回まで。ただし、無料体験中は使えません。
まずは今日、帰り道の15分から。
組む作業を1つ決めて、気になっていた1冊を耳で開いてみてください。







